「2人の間にはBluetoothみたいなものがある」KMNZ×YACAが語るお互いの在り方

画像は「IFIF - YACA IN DA HOUSE feat. KMNZ LITA LIZ [Official Music Video]」サムネイルより


バーチャルHIP-HOPガールズデュオ、KMNZ(ケモノズ)。

2018年のデビュー以来、彼らの歩みの傍らにはYACAの存在があった。

配信のアシスタントから始まった出会い。通い詰めたレコーディングスタジオ。音楽ユニットとしてのスタートに、活動を見つめ直したコロナ禍直後のタイミング。

KMNZとYACA、それぞれアーティストとトラックメーカーの立場から3人が振り返るこれまでの足跡。

取材・文:森山ド・ロ
取材・編集:ゆがみん



変わる街並みの中スタジオに通い詰めたファーストアルバム



──KMNZさんとYACAさんの出会いのきっかけはなんだったんですか?

LITAYACAさん側から声をかけていただいて、一緒に仕事をするようになったよね。

LIZそうだった気がする!それで気がついたら事務所にいたんだよね。

YACAもともとエハラミオリさんがKMNZを手伝ってて、その流れで声をかけてもらって僕もご一緒することになりました。最初にKMNZをいじる内容のラップの動画を上げて、その直後くらいだったと思います。

LITAラップが一番最初で、それに惚れ込んだウチのスタッフが誘い込んだイメージがある(笑)。

YACA当時は、OBSがめちゃくちゃ事故りやすかったんで、OBS配信の切り替えをするだけのバイトをしていました。

LIZ活動当初は週1くらいで配信をやってたから、何かあったら隣で対応してもらったり、テロップ出しとかもやってもらってたよね。

YACAディレクターじゃなくて、アシスタントみたいなことをやってました。


──どういう流れでアーティストとトラックメーカーの関係になったんでしょう?

YACACHERRY PICK」からじゃないですかね?

僕がお手伝いする前から「CHERRY PICK」の録音が始まっていて、ボーカルデータの処理をお願いされたのが楽曲参加のきっかけだったと思います。

LIZそうだった気がする!

YACA録音は済んでるんだけど、どうしたらカッコよくなるかな?みたいなところから始まって、その流れで自分もMIXやってることを伝えましたね。

LITAそれは知らなかった。でも本当にかっこよく仕上がってたから、みんな衝撃受けてたよね。

LIZ3000円の激安マイクで録ったクソみたいな音源を渡したの思い出した……。


──そこから「IFIF」に繋がるんですか?

YACA「CHERRY PICK」をきっかけにカバーの録音を手伝い始めて、それから「IFIF」だったと思います。

そもそも「IFIF」は、僕が「ボーカルミックスやるんで代わりに歌ってくださいよ」みたいなノリがあって、それが「IFIF」になった記憶がありますね。


──その時のことをKMNZのお2人は覚えてます?

LITA「IFIF」の経緯は今初めて知ったかも。

YACAこの頃は「KMNZ×男性ボーカル」みたいなのがあんまりなくて、僕が当てがいやすいキャラとして絡む機会が増えたような気がします。

僕も全然楽しいから「参加したいです」って言ってたんですけど、「水星」の後に、LIZとのコラボ曲もあったらいいねって言ってたけど結局流れちゃったんですよね。

──当時の思い出深いエピソードが他にあれば教えてください。

LITAYACAさんとスタジオにこもってる時間がめちゃめちゃ長かったですね。レコーディングも作詞も、同じスタジオで延々と作業してました。

YACA和室のスタジオね(笑)。和室と洋室がくっついたスタジオで、和室でずっと歌詞を考えて、腹が減ったらマクドナルドを食い、LIZが歌ってみるみたいな。ヒップホップっぽいですよね。

LITA本当に通い詰めて慣れない撮影をして、いつも同じ自販機の前を通って、「ジュース変わりましたよね」とか話して……。街並みの小さな変化に気づけるくらい、そのスタジオにいた。そう考えると、YACAさんはファーストアルバムにはガッツリ関わってますよね。

YACAそうだね。リリースは11月だけど、作り始めたのは夏頃から。

流れ的には「水星」終わって、カバーやって、夏頃にアルバム動き始めてたっていう感じですね。めっちゃ青春だわ。

──ファーストアルバムには、YACAさんはどういう風に関わったんでしょう?

YACA曲順を決めるところから参加して、アルバムのディレクターみたいな立ち位置だったと思います。「VR」はできてるし、Moe Shopさんとのコラボもできてるし、バラバラになってる状態だったのを整えるみたいな。

過去にお蔵入りになった曲とかを掘り出してきて、アルバムを組むという作業をやってくれという話があったのがきっかけでしたね。



──ちなみに「IFIF」はパッケージ化もサブスク配信もされてないじゃないですか。それはなんでですか?

YACAもともと僕が2019年の夏頃にフリー配布で話を進めちゃってて、「夏EPみたいに出したいなー」ってザクっと作ったんですよね。でも今思えばストリーミングに乗せるのはありだったのかなって思います。


「最初はゴリゴリに音楽やるつもりでもなかった」



──そもそもYACAさんとKMNZさんは、どういう頻度で音楽をやっていくスタンスを取っているんでしょうか?

LIZ残念なことに、YACAさんはKMNZのものじゃないんですよね。

LITAはははは(笑)。

YACAでも、アルバム出す時とかはスタジオで缶詰めしてましたよね。

LITA俺らのサマージャムでしたね。

YACAまさにそれ。自分で書き切っちゃう時もあるんですけど、「こういうの書こうと思ってるんだけど……」みたいな話をしたり。

書きながらLITAさんとLIZさんに歌ってもらって、「なんか違うな〜」とか「この歌詞合わない」とか言って……。今考えれば自分めちゃくちゃスタジオで駄々こねてたなぁって思いましたね。

LITA1stアルバムライブの終わりぐらいまでは、うちらにとってYACAさんはいて当たり前の存在で……。それが当たり前じゃなくなってから、YACAさんにどれだけ助けられていたのかと思いましたね。

一緒にいた時間が長いし、混ぜてもらった曲も多いので、うちらの歌い方や得意な歌を理解してくれている。だから、YACAさんは私たちが歌っていて心地の良い曲と、YACAさん自身が作っていて楽しい曲の妥協点をすぐ見つけてくれるんです。それに甘えたくなったタイミングで、最近は曲を作っている気がします。

YACAなんでかヌルッと離れちゃいましたよね。別にフェードアウトではないけど、自分の仕事も忙しくなったから、いつのまにかやらなくなった気がします。

あとは、somuniaさんが入ってきて、KMNZはサポートする人がいるけど、当時somuniaさんはサポートする人がいなかったので、「somuniaの方をお願いします」って言われたのかもしれないですね。

──これまで一緒にやってきて、印象深かった出来事やターニングポイントだと思う出来事があれば教えてください。

LIZ個人的に、一番最初の活動の方針みたいなのが決まったのって、私の「翡翠のまち」のカバー動画だと思ってます。

もともとYouTuberとして活動していこうよってなった時は、音楽系Vtuberっていうジャンルが確立してたわけじゃなくて、KMNZも普通に自己紹介動画を撮ってYouTuberっぽい企画とかを考えてたんです。ただ、そのタイミングでデビューが決まって、自己紹介動画を出してから間隔が空いちゃったんですよね。

なかなか動画の制作が進まなくて一回足踏みしてたっていうか、立ち止まっていた時期。その時に「最初の勢いって大事だから動かなきゃ、歌動画だったら自分でも作れるかな」って思って作ったんですよ。

意外とウケが良くて、「歌のカバー出すのっていいかもね」みたいな感じになって、「YouTuberっぽい企画」の流れが一気にフェードアウトしていったみたいな。今はMC LIZとMC LITAって言ってるけど、最初はゴリゴリに音楽やるつもりでもなかったんですよね

LITA確かに、最初はYouTuberっぽい企画が何個か出てて、「それがいつの間にか消えたな」ってのは思ってた。あんまり興味なかったしな、YouTuberっぽいやつ。

なんかさ、笑いのプレッシャーに耐えられないというか……。絶対みんな自分のこと面白いと思ってやってるじゃないですか?そのさじ加減が難しいなと思ってて。他の人がどうこうじゃなくて、そういう自分を見るのはちょっと恥ずかしい。

LIZの面白さは知ってたんですよ。それに比べると自分はリアクションが別にそんなにある方じゃないし、「こいつと動画やったら私めっちゃ滑るやん」と思って(笑)。

YACA横に面白いやつがいるとね。

──LITAさんはYouTuber路線よりは音楽をやりたい気持ちがあったということですが、LIZさんはその辺どうだったんですか?

LIZ音楽を100%がっつりやるというよりかは、「音楽もやりつつバラエティ的なこともやろう」みたいな。

もともと私は、別にめちゃくちゃ音楽をやりたかったかと言われたら、最初は好きだからやったっていうより「活動を少しでも長く続けたい、すぐ消えたらやだな」って思ってやってました。

根底のところで好きではあったけど、別に歌も歌ったこと自体そんなになくて、ヒップホップもよくわかってなかったから。選択肢として取らざるを得なかったというか。

LITA私も「ヒップホップでやっていきたい」みたいに言われて、「別にヒップホップやったことなかったし、ラップできなくね?」ってなってたんですよね。

LIZ言われたね。「ちなみにラップとかってできます?」みたいなことを言われて、「ちょっと難しいです」って言ったら「いやいやいけますって」みたいな。

──「VR」からすでにラップうまいなって思ってました。

LIZ「VR」はブルースさんから仮歌が送られてきて、それを真似してフローとかをちょっと寄せて録ったから、まだ素人なりにマシではありましたね。

LITA「VR」はめっちゃいいけど、最初に「PRACTICE」というタイトルで動画を出した時はなんも指導されてないからやばかったですよ。「もっとラフに、もっとラフに」って雑なアドバイスしかくれなかったから。(笑)



KMNZとの制作の3ヶ月がなかったら、今ここまで出来ていないかもしれない



──印象深いライブはありますか?

LIZちゃんとステージに立ったのが2018年11月の大阪城ホールが初めてで、そこから徐々にクラブイベントにも呼ばれるようになった気がする。

LITA大阪城ホールの時、アルバムが出る前だったからカバーがメインだったよね。

LIZあと、agehaでやった「VIRTUAFREAK」がめっちゃ印象的じゃない?

LITAめちゃくちゃ印象深い!お客さんとあの近い距離で歌ったの、初めてだったんですよ。

みんなテンションバカ高かったし、私めっちゃ声裏返った記憶ある。

LIZマスクなしでコロナがない時代だよね。

みんな騒いで、あの熱量もさ、今はたくさんVtuber系のクラブイベントっていっぱいあるけど、当時は本当に少なかったんでそういう意味でも印象深いですね。

LITAあとは、1stワンマンライブのクラウドファンディングかな。

元々、2020年4月にライブの開催自体は決まっていたんですけど、ちょうどそのタイミングでコロナ禍になって、ライブを無期限延期することになったんです。でも、そんなにすぐ情勢が収まるわけもなく、「もうこのまんまやんないんじゃないかな」ってレベルで期間が空いたんですよね。

それでも、うちらはうちらで色々動いていたんですけど、表に出ないような活動が多くて、ファンの人から見たら全く動いてないように見えていたと思う。もう本当に「このまんま活動もどんどん減っていっちゃうんじゃないかな」って思わせてたはず。

そんな中で、プロデューサーが「クラウドファンディングをするよ」って言った時は、いやもうマジかと。「今のうちらにクラウドファンディングできると思ってんのか」みたいな。とにかく、めちゃくちゃ不安だったんですよ。

LIZ正確な数字はちょっと覚えてないんですけど、こんなん集まるわけないやんって思いました。

目標額が高すぎて、クラファンの告知配信が始まる前に、ずっと裏で二人で「絶対無理だ」って言い合ってました。

LITAでも終わってみれば、目標の倍くらいいったんですよ。

うちらも「あれ?ってなっちゃって、もしかしてうちら愛されてんのか?」と思って趣味とか好きとか超えてるんだなって思いましたね。

ちゃんとアーティストとして認められているんだなというか、一定期間目立った活動をしていなくても、「KMNZならまたやってくれる」って信じているみんなの心が、この数字に出てるなって。私的にはちゃんとやらなきゃって思えました。尖ってちゃダメだなって(笑)。

──YACAさんは何か印象深いことありますか?

YACAやっぱりKMNZのファーストアルバムの作詞とか作曲とかしてる時期は一番印象的ですかね。

今このメンバーで話してて思い浮かぶのは、ラップの作詞だけじゃなくて普通の歌の作詞とか、とにかく作詞をしまくる時期があってそこですごくスキルがついたと思います。

学校行って帰ってきて、スタジオ行って歌詞書いて、翌日は音響スタジオのバイトに行ってみたいなことを一日中やって……。人に作詞提供みたいなのもほぼなかったし、スタジオ入ってディレクションする経験も、中高の時に演劇部で監督・演出みたいなことをやったことあるくらいでした。

ファーストアルバムの制作の期間にめちゃくちゃスキルアップしたなっていうのは本当に痛感してます。期待にも応えなきゃいけないし、「マジで責任持ってやんなきゃいけない」ってなったので、仕事として音楽をやるってことを自覚した感じはあります。

今のビート提供したり、作詞提供する仕事のルーツみたいなのがKMNZとの制作。きっかけをもらえたことも感謝だし、あの夏の3ヶ月がなかったら、今ここまで出来ていないかもしれないというか、もっと大変だったかもしれないなって思います。

──人と一緒に制作をする経験を培えたんですね。

そうですね。人と音楽をやる機会なんて全然なかったので、「LITAさんはこれが得意だけど、こっちはちょっと苦手かも」とか、見極める力はつきました。もちろん本人もちゃんと言ってくれるからこそなんですけど。

ラップ無理っす」とか毎回LIZさんが言うんですけど、「難しいな」とかじゃなくて「無理!」ってはっきり言ってくれるんですね。

LIZ毎回は言ってない!

YACAこっちに合わせてもらってもいい感じの作品にならないし、そういう意味でもNGをちゃんと貰えるのはありがたかった。自分が気に食わないところはちゃんと説明してくれたので、レコーディングとかもすごく印象的ですね。


KMNZは「イケボ×カワボ」じゃなく「イケボ×イケボ」の組み合わせ



──楽曲の完成までの流れや、楽曲ごとの裏話はありますか?

YACAOPENING」は、制作の終盤、「ノリでやろう」とベースとドラムしかないビートで、「サビだけ決まってるんで」と仮歌もガチガチに固めない状態で歌ったんですね。途中の小芝居みたいなのは、僕がわざと用意しといてとも説明しないで「ちょっとノリでやってください」って言ったんですよね。

LIZなんかいきなり「あいうえお作文やってください」って言われて一発撮りしたよね。

YACAそうそうそう。「えー!」みたいな声が入ってるけど、あれもガチのリアクションなんですよね。

マイクも立てないでステレオのレコーダーで録って、曲の最後に僕の笑い声が入っちゃってるんですけど、それもそのまま入れてます。ノリで作ったのでめちゃくちゃ面白かったですね。

LITA初めて「OPENING」のfixを聴いたとき、めちゃめちゃびっくりした。あんなにザラザラ録ってて、こんなに良くなるんだって。私が永遠にボイパができなくてみんなに爆笑されてたのを最初に入れられるっていう。

LIZまじの天才。

LITA「OPENING」は、KMNZ楽曲の中で1番好き説ある。

──KMNZから見て、YACAさんのディレクションはどういう印象ですか?

LITAYACAさんって仮歌の録り方が感覚的なんですよね。

私たちが歌う曲の仮歌をYACAさんが歌って送ってくれるんですけど、途中で「ふやふやー」みたいな歌詞でもない音が途中で入るんですよ。

それでレコーディングの時に、「ここって結局どの発音くらいで歌えばいいんですか?」って聞いたら、「歌わなくていいっすよ」って言ってきて、「歌わなくていいの?」みたいな。

LIZテンション上がりすぎて入れちゃいました」って言うよね(笑)。

LITAYACAさんの仮歌をみんなに聞かせたい。

YACAあれはやってもいいし、やらなくてもいいつもりでわざと残してて、再現してくれたら面白いから残してます。

LITAでもあの力の抜き方はできないですよ。

YACA今はできると思います。レコーディングって歌う人がブースに入って、それを小窓とかで見るイメージがあるじゃないですか。

でも、僕は言葉で伝えるのが得意じゃないので、何回もブースに入って、自分が横で歌ってみたり、「ちょっと肩の力抜きましょうか」って伝えに行ったり、とにかくめちゃくちゃ移動してましたね。

LITA最近はそうでもないですけど、YACAさんとめっちゃタッグ組んでた時って、2人とも結構ブルーというかBADに入りやすかったんですよ。同じところを8回くらい歌うと、「あーもう無理無理無理無理!」みたいな。

結構半泣きみたいになっちゃうんで、その度にYACAさんが入ってきて、「大丈夫っすか、一旦水飲みましょう」ってメンタルケアもするし、本当に大変だったと思いますよ。

YACAでもプライドみたいなのは2人ともすごく強くて。やっぱりこだわりたいし、「今のテイクで8回録ったけどダメじゃん」みたいなのがめちゃくちゃあるんですよね。

LITA言いたいことが分かるからこそキツいんですよね。それを全然再現できなくて、そういう自分の不甲斐なさでブルーに入る感じですね。

LIZ私は言いたいことが全然伝わらなくてブルーになってるよ。

YACAどういうこと(笑)。

LITA確かに、LIZは今でもそのイメージある。

──LIZさんはYACAさんのディレクションにどんな印象がありますか?

LIZmelty girl」のレッスンの時、「自分を双葉杏だと思ってください」って言われたのは覚えてる。今は曲によって歌い方を変えたり、肩の力を抜いたりできるようになったんですけど、あの時はかっこいい曲が好きでずっと決め顔で歌ってたんですよ。

「melty girl」って結構気の抜けた感じだったので、ちょっと合わなくて「かっこよくするのやめてください」とか「そこで息抜くのやめてください」みたいなアドバイスをもらったんですね。自分の経験も少なかったから、今より表現の方法みたいな手札が少なくて、「アドバイス通りにしたら遊戯会みたいな歌い方になるけど大丈夫なのかな」って思いながら録音した覚えがあります。

YACA今もそうかもしれないですけど、KMNZは「イケボ×カワボ」の組み合わせじゃなくて、「イケボ×イケボ」なんですよ。

「VR」は役割がきれいにできてるんで、LITAさんはかっこいい担当で、リズさんは可愛い担当で、みたいなノリのオファーが来るんですけど、実は2人ともかっこいい担当なんですよね。

LIZ今だったらかわいい曲でもちゃんと歌えるけど、昔はちょっと難しかった。

LITA私も可愛い曲のオファーがあっても、今だったらLITAとして歌える。

LIZBeat&Beast」とかそうだよね。

LITA「Beat&Beast」を最初に歌った時は、普通に可愛い人として歌ってたんですよ。でも今は、KMNZのLITAとして可愛い曲を歌えると思います。

YACA一番新しいアルバムの「KMNSTREET」で、LITA節が確固たるものになってきたなって思いましたね。

初めて聞いた時、なんか面白くて笑っちゃいました。久しぶりに聞いたら、今こうやって歌うんだみたいな。「Back to the kids」とか特に思いましたね。

LITAでも正直、「Back to the kids」はめちゃめちゃYACAさんを意識してるよ。

YACAそうなんだ。なんかすごくコミカル系のラップを歌いこなしてて、新鮮っていうか聞いたことないなって。




「JOURNEY」制作の舞台裏



──一番収録大変だった曲とかって覚えてたりします?

LIZDEF / RAG」が一番きつかったー。「DEF / RAG」は、アルバムに入ってる音源って2回目のRecなんですよ。

最初に録ったタイミングが「VR」を録った直後で、本当にラップを分かってない時だったんです。「DEF / RAG」は今でも難しい部類に入るくらいラップが難しくて、あの時の経験値でそれを出されたから、本当に全然応えられなくて、初めてRecで泣いたかもしれないです。

YACA僕は「JOURNEY」なんですけど、この楽曲は別にRecに時間かかってないし、他の楽曲と比べても楽だったやつ。けど、JRのCMソングで旅行に行こうってテーマなのにちょうどコロナ禍になっちゃったんですよね。

コロナ禍で人に会う機会が減って、LITAから「最近ぶっちゃけLIZと会ってないですね」みたいな話を聞いたら、今度はLIZの方が「活動しんどいっすわー」みたいな。コロナ禍的な意味もあるし、今後どうしていくかみたいなのを考える時期だったし、別々にスタジオに来てもらってたのもあって、定期カウンセリングみたいになったんですよ。

だからそれまでのKMNZのイメージは、LITAがどんどん押し進めていって、LIZがついていく感じだったんですけど、「JOURNEY」はLIZがどんどんいろんなところに行って、LITAがついてくみたいな旅の話にしました。

元は逆で書いていたんですけど、LIZさんからこれからどうしようっていう悩みを聞いて、それを僕の中で解釈して変えたんですよね。

LITAめっちゃ深いやん。なんでうちらに話さない?

YACA当時これを言われたらキモくないですか?

LIZキモいキモい!(笑)。でも聞いちゃったから、次からライブで歌うとき思い出すじゃん。

LITA泣いちゃうよね。「IFIF」のサンプリングの時期とかYACAさん大変だったろうなって思う。それこそどっちからの意見も聞いてたと思うから、LIZの葛藤も聞いてたと思うし、私の熱苦しい情の話も聞いてたし。

YACAでも「互いの見てる方向が逆」とかじゃないから、テーマとしてめちゃくちゃおもしろいやんって。僕なりにめちゃくちゃ拡大解釈していいかなって思いましたね。

KMNZの2人の間にはBluetoothみたいなものがある



──YACAさんから見たKMNZ、KMNZから見たYACAさんの印象をそれぞれ教えてください。

LIZYACAさんはちょっと怖い人。怒りっぽいからじゃなくて、こういう類の人間見たことねー、何考えてるのか全然わかんねーっていう怖さ(笑)。

だからこそ、YACAさんらしい良い曲がたくさん作れてるんだと思う。人と同じだと、創作物って面白いものが作れないと思うから。

LITAYACAさんのことは、考えれば考えるほどわかんないんですよね。

YACAさんって「こういうことあるじゃないですか」って言ったら「そうすか?そんなことないですけどね」って言ってくるんですよ。だから怖いんですよね。

YACA僕のこと嫌い……?

LITAYACAさんは人を観察するのが上手いし、実は空気読むのがめっちゃ上手いんですよ。

あとは、探究心がめちゃくちゃ強いですね。YACAさんと絡んでた時期って、私が1番尖ってた時で「Vtuberの曲絶対聴かない」とか「そもそも私たちVtuberじゃない」とか、とにかく尖りまくった。そんな時期、現場でめちゃくちゃ腹立ってる時にもYACAさんは「なんでムカついてるんですか?」って絶対に理由を知ろうとするんですよ。

LIZ確かに「何があったんですか?」ってよく聞かれる!

LITAそれってどういう感情なんですか?」って聞かれて、自分なりに説明するじゃないですか。そしたらYACAさんなりに解釈して噛み砕いて理解するんですよ。

その理解の仕方も独特で、すごくチグハグな感じでここまでやってきたんだと思う。でも人を見る目はすごいなって思うし、YACAさんのことを誰も見抜けないと思う。

YACAそれは多分KMNZの2人だからですよ。僕から見ると、2人の間にはBluetoothみたいなものがある。誰にも理解できない、口には出してないノリとか今何にムカついてるのかとかが共有されてるんです。KMNZがデビューして僕が関わり出した時にはすでにそうなってた。

だから、その感じって聞かなきゃわかんないんですよ。案件とか楽曲制作の時なんかは、「ここは違う」とか「もっとこうしたい」みたいなことがお互い思ってることがわかってて、だからそれが気になってとにかく聞いてたのかもしれないです。

LIZなるほどね!

LITAやっぱりそれって探究心じゃん。普通だったらそんな気にならないから。そこをちゃんと聞こうとするのは偉いよね。

YACAとにかくKMNZは、兄弟に近い感じのフィーリングみたいなのが理解の向こう側にあるんですよ。かなり不思議です。

LIZYACAさんに不思議って言われてかなり不服な顔してます。

YACAでもクラファンの話とか、活動始めて色々悩んだこととかたくさんあったと思うんですけど、ずっと変わらないんですよ。本当にブレないですよね。

LITAうちらめちゃくちゃ頑固だよ。私は表向き頑固で、LIZは裏ではめちゃくちゃ頑固だから。

LIZでもYACAさんを嫌いって人絶対いないよね。

LITA逆にYACAさんは人を好きになることがあるのかなって思う(笑)。

YACAそれは(MonsterZ MATEの)コーサカさんによく言われます。

──最後に3人としての展望は何かありますか?

YACA正直、KMNZには生半可な楽曲を提供できないなってプレッシャーがめちゃくちゃあります。

「YACA featuring KMNZ」をやりたい気持ちはずっとあって、楽曲のメモにいくつか候補があったりするんですけど、オファーをするまでのクオリティにたどり着かないんですよね。なので、オファーできるように頑張ります。

LIZ確かにミックスとかマスタリングではすごくお世話になってるけど、曲中にYACAさんの声があるのはしばらくない。久しぶりにやりたいね。

YACAやってない期間で絶対2人ともスキルが上がってると思うんで、その状態でバトルしたいですよね。

LITAなんでバトルなの(笑)。でも、最近楽曲周りでYACAさんに手伝ってもらう時って、「お忙しいのにすみません……」みたいな感じが多かったから、たまには誘ってほしいなって思いますね。

YACA「IFIF2」とかやりたいですよね。いい感じに「IFIF」から時間が空いたなって思うので。



----------「KMNZ」プロフィール----------

LITA(リタ)とLIZ(リズ)からなるバーチャルガールズデュオ「KMNZ(ケモノズ)」。
2018年6月にYouTubeとSNSを中心とした活動を開始。「バーチャル x ストリートカルチャーの融合」をテーマにした様々な音楽活動やファッショングッズの展開は、「KMNHZ」といわれる多くのファンを生み出し人気を博している。

近年では、販売開始数分での完売に大きな話題を呼んだグローバルフィットネスブランド「Reebok(リーボック)」とのコラボ商品販売や、東名阪の三都市横断で開催された「KMNZ POP UP SHOP in TOWER RECORDS」。クラウドファンディング達成率200%に迫る1894万円の支援を集めて実現した自身初のリアルワンマン『REPEZEN KMNSTREET』の開催など、彼女たちの活動は2人のキャラクター性と共に愛され、進化を続けている。

🐶KMNZ on YouTube🐱
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🐶KMNSTREET OFFICIAL ACCOUNT🐱
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----------「YACA IN DA HOUSE」プロフィール----------

Yacaのソロユニット。

歌ったりビートを鳴らしたり自身の活動をしながら、シンガーsomuniaの音楽サポートやnyankobrq & yaca, GenerationZのユニットメンバーとして活動中。

代表曲はnyankobrq & yaca 「twinkle night feat. somunia」

■Twitter
https://twitter.com/C_Yaca

■Youtube
https://www.youtube.com/@YACAINDAHOUSE/

■Apple Music
https://music.apple.com/jp/artist/yaca-in-da-house/1471068715

■Amazon Music
https://www.amazon.co.jp/s?k=YACA+IN+DA+HOUSE&i=digital-music

■Spotify
https://open.spotify.com/artist/4B9j9r6GzY3NRLK0gOkZsD

■LINE MUSIC
https://music.line.me/webapp/artist/mi000000000fa571d3

ネバースリープ編集部 / NEVER SLEEP